介護の現場における重要な業務として、介護記録の作成があります。
介護記録は介護保険法に基づいて作成・保管が義務付けられています。
介護記録は法的義務が伴うため作成する必要があるだけでなく、業務を円滑に遂行するための重要な役割もあります。
その役割とは、介護士間の情報共有、適切な介護提供のための資料、利用者やその家族とのコミュニケーションツール、事故や訴訟時の証拠の4点です。
職員間の情報共有については、介護の現場では様々な職員が一人の利用者に接することになりますが、接する職員全員がその利用者について同じ情報を共有しておかなければ適切なケアができません。
同様に適切な介護提供という観点から、具体的な介護内容を決める際にも介護記録は重要な資料となります。
コミュニケーションツールとしての役割では、利用者の家族から利用者の様子を尋ねられた時に正確に回答することができます。
最後に事故時の証拠としての役割とは、思わぬ事故が起きた際に、介護士の対応はどうであったのか客観的な事実を提示するために必要です。
介護記録の重要性を認識していても、利用者のケアに精一杯になっていると介護記録の作成が負担になるということもよくある話です。
少しでも負担を軽減するためのコツとして、介護記録のテンプレートを作っておくことはとても有効です。
記録する内容は当然毎日変わりますが、同じようなパターンがよくある場合はそれをテンプレート化しておきます。
いくつかテンプレートを用意しておくと、その日の状況を合うテンプレートに落とし込むだけになるので、一から作成するよりずっと楽になります。