利用者を直接的にサポートする介護士の仕事は、都度その場で対応しなければなりません。
他の業種のように、家に持ち帰ったり翌日の朝に持ち越したりしづらいという特徴があります。
また、残業手当の管理は各施設に任されていることが多く、残業代を支払わずにスタッフに働かせるサービス残業も多く見られます。
サービス残業になりがちな業務には、ミーティングが挙げられます。
スタッフ全員をシフト時間内に参加させることが難しく、タイムカードの退勤ボタンを押した後にミーティングの時間を設けることも珍しくありません。
同じ理由で、スタッフの勉強会もサービス残業になることが多いようです。
任意の勉強会ではなく、参加が義務付けられているものに無償で参加させる事業所もあります。
事業所からすると、直接利益にならないことに給料を払うことに抵抗があるのでしょう。
このほか、介護の仕事で1番優先すべきはやはり利用者のケアであるため、介護記録の記入やその他の事務作業も後回しになりがちです。
業務時間内に終わらせることが出来ないと、タイムカードを切った後に作業を済ませることがあるのです。
介護記録などの事務作業や情報共有を行うためのミーティングなどは、介護記録のICT化によって効率化を図ることが可能です。
逐一口頭や紙面を活用して行っていた情報共有のためのミーティングなら、ICT化することでミーティングの回数自体を減らせます。
利用者に対してはしっかり時間をかけたいという事業所の意向があっても、ミーティングなどの簡素化や効率化はどんどん導入する価値があるでしょう。